科学のつまみ食い 雑記帳
これは庭の草木についていたオンブバッタです。最初はショウリョウバッタかと思いましたが、オンブバッタのようです。
実は、私自身、オンブバッタとショウリョウバッタの確実な区別方法を良く知りません。そこで、色々調べてみました。すると似たような種類にショウリョウバッタモドキというのもありました。
これをオンブバッタと推定した理由は、
1.小型である。
この写真の葉の大きさが、2x3cm程度であることから、このバッタの体長も2cm程度である。
2.後ろ足が極端に長くは無い
ショウリョウバッタの後ろ足は、非常に長く跳ねるのに適しています。
3.動きが鈍く、飛ばない。
写真を撮った後も飛んで逃げることも無く、ショウリョウバッタのような活発な動きはせず、鈍かった。
4.全身が緑色
ショウリョウバッタモドキは頭の両側に黒褐色の縦線があるはずだが、このバッタには無い。
5.触角が頭の長さくらいで緑色
ショウリョウバッタやショウリョウバッタモドキは触角が頭の長さより長く、色が灰色や褐色であるが、このバッタは頭の長さと触角の長さが同程度であり、その色は体と同じ緑色。
とりあえずこれらの特徴から、このバッタをオンブバッタと推定しました。
特徴は?
ところで、オンブバッタは、直翅目オンブバッタ科の昆虫で、オスが2cm程度、メスが3.5cmくらいで、メスのほうが大きいです。
初夏から秋に掛けて畑や草原に普通に見られるばったで、メスの上にオスが乗っかっていることがよくあるのでこの名がありますが、これは交尾中のバッタに良く見られる光景で、オンブバッタだけの特徴ではありません。もともと、動きは活発ではなく、あまり飛ぶことも無いようです。体の色は緑や褐色のものがあり、触角は平たく短剣状で、前翅は細長く,先端は鋭くとがっています。頭は卵形でなく円錐形で、前方に細く突き出ています。日本各地に見られ、海外では、中国や朝鮮半島にふつうに見られます。全体に体の前後がとがる舟形状に見える。
ちおなみに、ショウリョウバッタは、直翅目バッタ科の昆虫で、オスは4〜5cm、メスは7〜8cmにもなる大型のバッタです。
7月ごろから成虫が現れますが、旧暦のお盆(精霊会)のころにもっともよく見られるのでショウリョウバッタと呼ばれます。平地のイネ科の植物が生える草原等に普通に見られるので、コメツキバッタとも呼ぶ地方があるようです。また、オスは飛ぶときに前羽と後羽を打ち合わせて、キチキチト音を立てるので、キチキチバッタとかチキチキバッタとかも呼ばれています。オンブバッタと同様に緑色または灰褐色で細長く、頭は細くとがっていて、短い触角をもちます。しかし、オンブバッタに比べて後肢は特に長く、跳ねるのに適しています。日本や台湾・中国に分布しています。
ショウリョウバッタモドキのほうは、大きさはオンブバッタと同程度で、オスが2cm程度、メスが3.5cmくらいです。
成虫は8月頃から本州より南の地方に現れ、やや湿った草原のススキやアシなどの草にとまっていることが多いそうです。また、ショウリョウバッタと異なりほとんど飛ぶことがなく,飛んでも音を立てません。ショウリョウバッタと異なり後肢が体長に比してかなり短いです。