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科学のつまみ食い 雑記帳

 この雑記帳は「科学のつまみ食い」管理人のI-sattoが徒然なるままに書き留めた雑記帳です。「科学のつまみ食い」に関係することしないこと含めて書き 留めてあります。なお、書かれている内容は精査していないので、不正確あるいは、明らかに誤っている場合もありますのでご了承ください。
山茶花の葉の横断面

サザンカの葉の横断面対物レンズ x4 (1.018μm/pix 7.672倍)
ISO 200、SS 1/80
です。
写真の上側が葉の裏で、下側が葉の表です。葉の裏側(写真の上側)の葉の表皮を突き抜けている黒いぶつぶつは気孔です。葉の表側には気孔を見ることができません。葉の表の細胞が縦長に規則正しく並んでいるのに比べ葉の裏側は丸い細胞が並んでいるのが判ります。中央の薄茶色の丸い部分は葉の中央の葉脈部分で、維管束と呼ばれ、葉の表側(写真の下側)を根から吸収した水分や養分を植物の全身に送る導管で、葉の裏側(写真の上側)を通っているのが、光合成によって作られた養分を葉から植物の全身に送っている師管です。
 導管は細のうち細胞壁だけが木化して残り複数の細胞がせん孔と呼ばれる穴によってつながってできています。
 一方、師管は木化はせず細胞として生きてはいますが、細胞核は無く各細胞は多数の穴の開いた師板によって繋がっています。

気孔 こちらは、上の山茶花の葉の裏側の表皮です。撮影データは
対物レンズ x40 (0.120μm/pix 65.180倍)
ISO 200、SS 1/25
です。
葉の裏側には、上の葉の横断面の裏表面に見られるような気孔を多数見ることができます。この気孔葉閉じていますが、その大きさは12μm程度です。気孔というのは空気や水蒸気の出入りする穴そのもので、その周りの写真では黒っぽく見えるところは孔辺細胞とか気孔細胞と呼ばれるものです。孔辺細胞は写真に見られるように半月状で場所によって壁の厚さに差があるので、細胞内の膨圧の変化に伴ってその形が変形し、気孔の開閉が行われるといわれています。しかし、この気孔の開閉のメカニズムについては色々な説があって、まだ明らかにされてはいません。

山茶花の葉の表側の表皮 こちらは、上の山茶花の葉の表側の表皮です。撮影データは
対物レンズ x40 (0.120μm/pix 65.180倍)
ISO 200、SS 1/30
です。
このように葉の表側は通常、気孔は見られません。しかし、スイレンなどは表面にのみ気孔が見られ、裏面には見られません。また、ヒロハコヤナギ,カラスムギのように葉の両面に同じように分布するものもあります。気孔は、茎の表面にもみられますが、水の中で生活しているものでは気孔がなくなっているものもあるようです。

( 2005年12月12日[月] )

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