科学のつまみ食い 雑記帳
F10(直焦点)の画角
冷却CCD(ST2kXCM)でどのくらいの画角が撮影できるかをチェックしてみました。写真に写っているのはM5です。
撮影情報は
カメラ ST2KXCM
光学系 LX200GPS-30(Polar)
冷却温度 -15℃
露光時間 10s
合成F F10
ダーク処理 なし
コンポジット なし
接続 光学系
→電動フォーカサー(ゼロイメージシフト)
→ST2KXCM
10秒のダークファイルは作成していないので、ダーク処理はしていません。
たった、10秒の露光でも冷却CCDだとこれだけ写ります。ちなみに、M5はメシエを観測しようではIRCフィルターを除去したデジカメでコリメート撮影しています。デジカメで撮影した際は、60s露光で、3枚のコンポジット処理をしています。また、ダーク処理は自動でカメラのほうがやっています。これと比べても、冷却CCDはよく写ると思います。
さて、今回のの画角は
13.52'×10.20'
で、M5の視直径が17.4'と言われてるので、写真からはみ出ているはずですが、露光時間が少ないため、外側は暗くあまり写っていないようです。
とりあえず、この直焦点を
F10
13.52'×10.20'
とします。
F6.3レデューサー使用の画角
上では、直焦点そのままで、画角チェックをしましたが、こちらは、Meade F6.3FF/FRというレデューサーを使用しました。レデューサーと冷却CCDカメラの撮影素子の距離で縮小率が変わってくるので、どのように接続しているかも書いてあります。写真に写っているのはM5です。
撮影情報は
カメラ ST2KXCM
光学系 LX200GPS-30(Polar)
冷却温度 -15℃
露光時間 10s
合成F F10
ダーク処理 なし
コンポジット なし
接続 光学系
→電動フォーカサー(ゼロイメージシフト)
→Meade F6.3FF/FR
→B7424(Borgシュミカセ→M57/60AD)
→BB7602(Borg M57/60延長筒S)
→B7501(Borg 2インチホルダー)
→ST2KXCM
(レデューサー←63mm→CCD素子(ST2KXCMのバックフォーカス23.5mm)
こちらもダーク処理はしていません。さて、レデューサーを通したので、上の直焦点そのまま寄りは、結構明るく、多くの星が写っています。もちろん画角も広くなっていることがわかります。上の直焦点の比較で、相対的なF値を求めました。
F7.9
17.11'×12.91'
です。
あまり明るくないですね。
F3.3レデューサー使用の画角
では、Meade F3.3FF/FRというレデューサーではどうでしょう?接続は上のF6.3レデューサーと同じです。写真は同じくM5です。
撮影情報は
カメラ ST2KXCM
光学系 LX200GPS-30(Polar)
冷却温度 -15℃
露光時間 10s
合成F F10
ダーク処理 なし
コンポジット なし
接続 光学系
→電動フォーカサー(ゼロイメージシフト)
→Meade F3.3FF/FR
→B7424(Borgシュミカセ→M57/60AD)
→BB7602(Borg M57/60延長筒S)
→B7501(Borg 2インチホルダー)
→ST2KXCM
(レデューサー←63mm→CCD素子(ST2KXCMのバックフォーカス23.5mm)
こちらもダーク処理はしていません。かなり画角が広く明るくなっています。また、周辺減光も大きく、これ以下の縮小は実質的ではありません。これが限界でしょう。上の直焦点の比較で、相対的なF値を求めました。
F3.1
43.61'×32.90'
です。
かなり明るく、F10の10倍以上の明るさになります。
月の視直径が33'強なので、残念ながら、満月は入りません。
F6.3レデューサー使用の画角(改)
前回のF6.3レデューサでは、F7.9とあまり明るくなく、画角も狭いので、もう少し、レデューサーとCCDの距離をあけることにしました。またまた、写真に写っているのはM5です。
撮影情報は
カメラ ST2KXCM
光学系 LX200GPS-30(Polar)
冷却温度 -15℃
露光時間 10s
合成F F10
ダーク処理 なし
コンポジット なし
接続 光学系
→電動フォーカサー(ゼロイメージシフト)
→Meade F6.3FF/FR
→B7424(Borgシュミカセ→M57/60AD)
→BB7601(Borg M57/60延長筒SS)
→BB7603(Borg M57/60延長筒M)
→B7501(Borg 2インチホルダー)
→ST2KXCM
(レデューサー←95mm→CCD素子(ST2KXCMのバックフォーカス23.5mm)
ダーク処理はやっぱりしていません。かなり画角が広く明るくなりました。これは、以前のF7.9からF7.0へ変わったことで、(7/7.9)^2=1.3倍になった以上に、夜空の透明度が高かったからです。やはり、天候にはかないませんね。さて、上の直焦点の比較で、相対的なF値を求めました。
F7.0
19.30'×14.57'
です。
これでも実際のF6.3には足りないですが…
F6.3レデューサー使用の画角(改2)
こちらは、オートガイドの試験の時に試した組み合わせです。M5ではなく、あれい星雲M27の脇にあるGSC2141.2712近辺の恒星で確認しました。
撮影情報は
カメラ ST2KXCM
光学系 LX200GPS-30(Polar)
冷却温度 -15℃
露光時間 10s
合成F F10
ダーク処理 なし
コンポジット なし
接続 光学系
→電動フォーカサー(ゼロイメージシフト)
→Meade F6.3FF/FR
→B7424(Borgシュミカセ→M57/60AD)
→BB7601(Borg M57/60延長筒SS)
→BB7602(Borg M57/60延長筒S)
→BB7603(Borg M57/60延長筒M)
→B7501(Borg 2インチホルダー)
→ST2KXCM
(レデューサー←115mm→CCD素子(ST2KXCMのバックフォーカス23.5mm)
こちらは、10分露光で、ダーク処理はしています。かなり画角が広く明るくなりました。これは、絶対的な焦点距離が出ています。1845mmです。
F6.1
22.0'×16.6'
です。