科学のつまみ食い 雑記帳
1月に花粉飛散開始が始まった後、スギ花粉が1日あたり1個/cu程度の花粉が飛散していますが、時々5角形の花粉が観察されます。右の写真のようなこの花粉は何の花粉でしょう?大きさは、5角形の一辺が15.8μmで、頂点には、くぼみが見られます。このくぼみは、頂点から3.8μm内側まで広がっています。このくぼみの幅は5.6μmです。いったい何の花粉でしょう?
撮影情報は
対物レンズ Plan Apo10
接眼レンズ FK6.7 (0.1138μm/pix)
ISO 200 SS 1/40
です。
今年のスギ花粉も示しておきます。このスギ花粉は2007年2月7日に確認したものです。2月6日から徐々に花粉の量が増えてきているようです。直径は29.5μmで、ちょっと小さめでしょうか?突起の長さは4,0μmで、根元の太さは4.7μmです。
撮影情報は
対物レンズ Plan Apo10
接眼レンズ FK6.7 (0.1138μm/pix)
ISO 200 SS 1/40
です。
さて、2月8日にも1月31日に採取された五角形の花粉と同じ花粉が採取されました。昨年は、このような花粉は見られなかったのですが、いったい何の花粉でしょう?近所では少し梅が咲き始めています。20本の梅の木あたり、1本程度が咲いていますが、梅の花粉でないことは昨年の観察から明らかです。
撮影情報は
対物レンズ Plan Apo10
接眼レンズ FK6.7 (0.1138μm/pix)
ISO 200 SS 1/30
です。
2月15日に春一番が吹きました。その翌日に撮影したスギ花粉です。4つまとまっているのを撮影してあります。いずれの花粉もスギ花粉の特徴であるパピラと呼ばれる突起が良く見えています。近所では梅の花が咲き始めましたが、梅の花粉はまだ飛んでいないようです。もともと梅は虫媒花なので花粉の飛散量は非常に少ないです。
撮影情報は
対物レンズ Plan Apo10
接眼レンズ FK6.7 (0.1138μm/pix)
ISO 200 SS 1/60
です。
スギ花粉がアレルギーを引き起こすのは、花粉が呼吸と共に鼻腔に付着し、鼻腔の水分で花粉が破裂し、内容物が出てくるためです。右の写真は2月23日に採取したスギ花粉です。破裂したスギ花粉と、破裂していないものが並んでいます。
撮影情報は
対物レンズ Plan Apo10
接眼レンズ FK6.7 (0.1138μm/pix)
ISO 200 SS 1/50
です。
空中花粉採取器にソメイヨシノの花粉らしいものが3月26日に採取されました。後ほど、「桜」の項目で、染色した「ソメイヨシノ」の花粉を掲載しますので比べてみてください。
撮影情報は
カメラ Pentax *ist D
対物レンズ Olympus Plan Apo10
接眼レンズ Olympus FK6.7 (0.1138μm/pix)
ISO 200 SS 1/100
です。
上の桜の花粉と同日に採取している杉の花粉です。3月下旬では、スギ花粉はまだまだ盛んですね。ちなみに、大きさ的には桜の花粉と大差ないですね。
撮影情報は
カメラ Pentax *ist D
対物レンズ Olympus Plan Apo10
接眼レンズ Olympus FK6.7 (0.1138μm/pix)
ISO 200 SS 1/60
です。
さて、こちらは、上の桜・杉の花粉と同じ日に採取した空中花粉中に含まれた小型の花粉です。何の花粉でしょう?ちょっと良くわからないです。背景が荒れているのは、この部分のワセリンが多かったためでしょう。スギ花粉特有のパピラが見えないこと、大きさがスギ花粉の半分程度であることから、杉ではないような気がします。
撮影情報は
カメラ Pentax *ist D
対物レンズ Olympus Plan Apo10
接眼レンズ Olympus FK6.7 (0.1138μm/pix)
ISO 200 SS 1/200
です。
さて、これも桜や杉と同日の2007年4月7日に空中花粉で採取したものです。そろそろ松の花粉が飛び始めたようです。松の花粉は他の花粉に比べ非常に大きく、気室と呼ばれるミッキーマウスの耳のようなものが特徴的です。この気室のために、空中に散布されます。
撮影情報は
カメラ Pentax *ist D
対物レンズ Olympus Plan Apo10
接眼レンズ Olympus FK6.7 (0.1138μm/pix)
ISO 200 SS 1/80
です。
2007年の花粉採取は終了しました。
2007年の空中花粉採取は終了しました。昨年2006年と比べると、花粉の飛散量は多かったようです。さて、2008年はどうなることでしょうか?