科学のつまみ食い 雑記帳
冷却CCDカメラとレデューサーの実質的な画角の試験を行いました。実は、この冷却CCDカメラは3年前の2月に購入して準備を進めいていたのですが、この年の3月に父が倒れて、昨年6月に他界するまで、触ることはなかったのですが、ようやく通常の生活に戻りつつあり、この雑記帳でも書いているように、星見を再開したと共に、整備を再回しました。
さて、この冷却CCDカメラのスペックを下に記載しておきます。
ST-2000XCM
イメージングCCD Kodak KAI-200CMカラー
CCD画素アレイ 1600 x 1200画素
チップ面積 11.8 x 8.9 mm
画素数 1,920,000画素
画素面積 7.4 x 7.4μ
画素容量(ビニングなし) 45,000e-
画素容量(2x2ビニング) 90,000e-
暗電流 0.1e-/画素/秒、温度0℃にて
ABG アンチブルーミングゲート(ABG)保護付属
オートガイドCCD TC-237
CCD画素アレイ 657 x 495画素
チップ面積 4.9 x 3.7 mm
画素数 325,215画素
画素面積 7.4 x 7.4μ
シャッター 電子及びメカニカル付属
設定可能露光時間 0.001〜3600秒
露光時間設定 1/100秒刻みで設定可能
A/D変換 16Bit
A/Dゲイン ビニングなし 0.6 e-/ADU
2x2ビニング 1.4 e-/ADU
読み出しノイズ 8e- RMS
ビニングモード 1 x 1, 2 x 2, 3 x 3,1 x N, 2 x N, 3 x N
AD変換速度 最大425khz
フルフレ−ム転送時間 4.5秒
冷却装置 外気温-35℃(空冷)
水温-45℃ (水冷)
消費電流 1.5A 5VDC、0.5A 12VDC
インタフェース USB
CCDヘッド 幅約12.5 cm x 奥行き約7.5cm
重量 0.9Kg
バックフォーカス 約23.4mm
というものです。
この冷却CCD写真をあげておきます。
まずは、このCCDカメラは、室内で暗電流の測定をし、ダークファイルを撮影しただけでした。ちなみに、購入時点の2005年2月にダークファイルの撮影は行っていたのですが、あれから、3年もたっているので、ダークファイルを再撮影しました。
ダークファイルは
露出時間 30s,60s,120s,180s,300s,600s までの6種類
冷却温度 +5℃,0℃,-5℃,-10℃,-15℃,-20℃ までの6種類を
それぞれ16枚撮影し、コンポジット合成してあります。
それでも、36種類のダークファイルがあります。
露出時間の最低は30秒以下は、あまり使用する機会がないこと、また最大の600秒は郊外の関係で設定しました。これは一眼デジカメの使用した経験から、我が家では120秒の露出で、真っ白に飽和してしまうため、冷却CCDでもそう長い時間は露光できないだろうということからです。
冷却温度の上限+5℃は空冷冷却能力のスペックより、夏場の夜の気温が30℃を超えても、確保できる冷却温度として設定しました。また、-20℃は、ダークファイルを作成した際の気温が15℃で、-20℃以下のダークファイルを作成できなかったからです。冬になったら、またダークファイルを作ります。
では、ダークファイルを紹介しましょう
これは、露光時間600s 冷却温度+5℃のダークファイルです。
では、露光時間600s 冷却温度-20℃のダークファイルです。上に比べると冷却温度が低くなってます。明らかにダークノイズが減っていますね。ちなみに、ダークノイズは温度が7度下がると半分になるといわれています。25度下がっているので1/12程度になっているはずです。