メシエカタログをご存知ですか? フランスの天文学者シャルル・メシエ(1730-1817)は、彗星の研究を行っていました。新彗星を発見すれば、自分の名前がその彗星に付けられ、一躍有名になることができます。このような動機から彗星の研究に没頭して言ったといわれています。さて、メシエは彗星を捜索の際に、星雲、星団等のようにあまりに紛らわしく、彗星と混同してしまう天体が多いことに閉口したメシエは、1764年からこうした天体のリストを作り始めました。そして、メシエは、1771年にメシエ天体カタログ第1巻(M1~M45)、1781年に第2巻(M46~M68)、1784年に第3巻(M69~M103)をそれぞれ発表しました。現在、M110まで、番号がつけられていますが、中にはメシエ天体とするべきでは似ような物も含まれているようです。 さて、天体望遠鏡で月、惑星等を一通り観測すると次には星雲や星団を見てみたくなります。しかし、実際に望遠鏡で見る星雲や星団は、写真などで見る星雲や星団に比べて、非常に貧弱に見えがっかりするものです。しかし、最近のデジカメは感度が高いので、1分くらいの露光時間でもよく写ります。ここでは、デジカメなどで撮影したメシエ天体の写真を紹介します。
メシエ天体の分類
1.星群(多重星)
非常に接近した位置に重なって見える二個以上の星の集まり
M24 M73
2.星雲
2.1.散光星雲
銀河系内にあり、形も輪郭もはっきりせず、星間ガスが恒星の光を反射して光って見える反射星雲と、星間ガスの放射によって光って見える発行星雲とがある
M8 M16 M17 M20 M42 M43 M78
2.2.惑星状星雲
銀河系内にあり、楕円状や環形で、惑星状に見えるガス星雲 輝線スペクトルを発する
M27 M57 M76 M97
3.超新星残骸
M1
4.銀河
大宇宙の構成要素とみられる天体の集塊 小宇宙とも呼ばれる 見かけの形状で分類される
4.1.棒渦状銀河
M58 M95
4.2.楕円銀河
M32 M49 M59 M60 M84 M85 M86 M87 M89 M105 M110
4.3.不規則銀河
M82
4.4.渦状銀河
M31 M33 M51 M61 M63 M64 M65 M66 M74 M77 M81 M83 M88 M90 M94 M96 M98 M99 M100 M101 M104 M106 M108 M109
5.星団
5.1.散開星団
星団のうち、恒星の密集部がまばらなもの
M6 M7 M11 M18 M21 M23 M25 M26 M29 M34 M35 M36 M37 M38 M39 M41 M44 M45 M46 M47 M48 M50 M52 M67 M93 M103
5.2.球状星団
数十万個以上の構成が球状に集まっている天体 その直径は100光年程度
M2 M3 M4 M5 M9 M10 M12 M13 M14 M15 M19 M22 M28 M30 M53 M54 M55 M56 M62 M68 M69 M70 M71 M72 M75 M79 M80 M92 M107
メシエ天体の位置
アンドロメダ座 M31 M32 M110
いっかくじゅう座 M50
いて座 M8 M17 M18 M20 M21 M22 M23 M24 M25 M28 M54 M55 M69 M70 M75
うお座 M74
うさぎ座 M79
うみへび座 M48 M64 M83
おうし座 M1 M45
おおいぬ座 M41
おおぐま座 M81 M82 M97 M101 M102 M108 M109
おとめ座 M49 M58 M59 M60 M61 M84 M86 M87 M90 M104
オリオン座 M42 M43 M78
カシオペア座 M52 M103
かみのけ座 M53 M64 M85 M88 M91 M98 M99 M100
ぎょしゃ座 M36 M37 M38
くじら座 M77
こぎつね座 M27
こと座 M56 M57
さそり座 M4 M6 M7 M80
さんかく座 M33
しし座 M65 M66 M95 M96 M105
たて座 M11 M26
とも座 M46 M47 M93
はくちょう座 M29 M39
ふたご座 M35
ペガサス座 M15
へび座 M5 M16
へびつかい座 M9 M10 M12 M14 M19 M62 M107
ヘルクレス座 M13 M92
ペルセウス座 M34 M76
みずがめ座 M2 M72 M73
や座 M71
やぎ座 M30
りょうけん座 M3 M51 M63 M94 M106