惑星を観測しよう


 天体望遠鏡を持つとまず見るのは月でしょうか?その次に惑星ですよね。その中でも、木星や土星は小口径の望遠鏡でも観測することができます。ここでは、デジカメなどで撮影した惑星の写真を紹介します。

【黄道12星座】plamet
 惑星はいつも同じ位置に見えるわけではありません。惑星以外の星はそれぞれの位置関係が一定で動きません。そのために星座が作られていますが、惑星は、それらの星座の間をゆっくりと動き回っています。あたかも星座の間を惑っているかのようです。横道12星座とは2000年ほど前に太陽の通り道(横道)を12等分して、その月に太陽の見える方向を その月の星座としています。
 星占いなどでは、この横道12星座を用いていますね。

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【惑星の位置】
 
さて、惑星は地球との位置関係を次のように表します。この位置関係は、いろいろな天文情報誌に出てきますので覚えておいたほうがよいでしょう。
 内惑星:惑星の公転軌道が地球の公転軌道の内側にある惑星のことをいいます。水星と金星が相当します。
 外惑星:惑星の公転軌道が地球の公転軌道の外側にある惑星のことをいいます。火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星が相当します。小惑星群も外惑星の仲間です。
 :惑星が太陽と同じ方向にあるときに合と言います。内惑星の場合は惑星が太陽より内側、即ち太陽と地球の間にあるときを内合といい、太陽より外側にあるときに外合といいます。
 衝::惑星が太陽と反対側にあるとき、即ち合と反対の方向にある場合です。
 最大離隔:地球から見ると内惑星は太陽の近くをうろうろして見えます。このとき、太陽から一番離れて見えるときのことをいいます。太陽の東側で最も離れたときを東方最大離隔、西側のときを西方最大離隔といいます。
 :外惑星がちょうど太陽の直角方向に見えるときをいいます。太陽の東側のときを東矩、西側のときを西矩といいます。 plamet3

【惑星の見かけの運動】
惑星は上で述べてきたように横道12星座の間を東の方向へ毎日少しずつ移動していきます。このように、東側へ移動することを順行といいます。しかし、下の図で見るように外惑星は上で述べたのころ、内惑星は最大離隔のころ、順行とは反対の方向、すなわち西の方向へ移動します。これを逆行といいます。順行から逆行へ移って、また、順行に戻ります。この惑星の進む方向が変わる時期をといいます。このように、地球から見ると不思議な動きをすることも惑星が 惑星と呼ばれる所以です。

【惑星のデータ】
 惑星は、地球を含めると9つの発見されています。惑星を観測するのに知っておいたほうがよい惑星のデータを下に示します。月と太陽も比較のために掲載しておきます。 

惑星 太陽 水星 金星 地球 火星 木星 土星 天王星 海王星 冥王星
赤道半径(km) 1738 696000 24400 60560 6378 3390 71400 60400 23700 25110 3400
質量(地球=1) 0.01 332958 0.06 0.82 1 0.11 317.9 95.1 14.6 17.2 0.2
体積(地球=1) 0.02 1304000 0.06 0.86 1 0.15 1320 770 49 60 0.2
自転周期 27d7h 25d1h 58d15h 242d23h 23h56m 24h37m 9h50m 10h14 10h49h 12h41h 6d9h
公転周期 27h7h   88d 225d 365d 1.9y 11.9y 29.5y 84y 165y 248y
会合周期 29.5d   116d 584d   780d 399d 378d 370d 368d 367d
太陽からの
平均距離
(x108km)
    0.579 1.082 1.496 2.279 7.783 14.273 28.638 44.953 58.783
地球からの
最短距離
(x108km)
0.0036 1.47 0.81 0.40   0.56 5.41 12.0 25.9 43.1 43
地球からの
最遠距離
(x108km)
0.0041 1.52 2.19 2.59   3.99 9.66 16.6 31.6 46.9 76.7
最大視直径 32.5′ 32.5′ 12.9″ 64.0″   25.1″ 49.8″ 20.4″ 4.2″ 2.4″ 0.3″
最小視直径 29.2′ 31.4′ 4.7″ 9.9″   3.5″ 28.5″ 14.7″ 3.4″ 2.2″ 0.2″
極大等級 -12.5 -26.8 -1.9 -4.4   -1.8 -2.5 -0.4 +5.6 +7.9 +14.9

【惑星の観測】
 金星の満ち欠け、火星の模様、木星の縞や土星のリングをただ見るだけならば、望遠鏡の有効最高倍率程度で観察するのが適当ですが、スケッチをしたり、詳細な観測をしたりするのには、できるだけ高い倍率で観察します。大気が乱れている場合は、徐々に倍率を落としていきましょう。

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