ハイブリッド車のEV走行 (ホンダ グレイス)


 2014年12月20日にホンダのハイブリッドセダングレイスが納車されて2か月近くたちました。その間、TVキットを取り付けたり、ルームランプのLED化をしたり、OBDスキャナドラレコ等、少しづついじってきました。その間、約1500kmほど走って感じたことは、どのタイミングでEV走行(エンジン停止でモーターのみで走る)になるのだろうということでした。
 発進時にアイドリングが止まっている(エンジン停止)状態の時は、EV走行で発進しアクセルの開度が少なければEV走行で加速し続け、40km/hくらいまでは、EV走行をします。定速時も60km/h以下ならEV走行をします。
 しかし、寒い朝はなかなかEV走行に入らないし、停車時にアイドリングストップ(EV)していても突然エンジンがかかりだす。定速EV走行時もアクセルの開度を大きくしたわけでないのにエンジンがかかる。はたまた、EV走行から減速・回生(車輪の回転から充電)時にも突然エンジンがかかったりします。
 どのタイミングでEV走行になったりエンジンがかかったりするのかは経験的にエンジンが冷えてきた時というのがわかってきました。そこで、せっかくOBDスキャナをつけて色々な情報が得られているので、少々このデーターを解析してみました。
 まず、EV走行か否かはエンジン回転数から判断することにしました。これにより、停止時の条件も同時に解析することができます。次に、経験的に寒い時はEV走行になりにくいことから、エンジンクーラント温度を選びました。本当はエンジンオイル温度にしたかったのですが、グレイスではOBDからデータが出力されていないので断念しました。さて、次にハイブリッド特有の充電状態としてハイブリッドバッテリ充電量もパラメータとしました。これによって、EV走行(エンジン回転数)がエンジンクーラント温度ハイブリッドバッテリ充電量とどういう関係にあるかがわかりそうです。
EV-3D ということで、OBDのデータから右のグラフを作成してみました。縦軸がエンジン回転数(rpm)、横軸が電池充電量(%)と水温(℃)で赤でプロットしてあります。緑、水色、青のプロットはそれぞれ
平面への射影です。
 ここで、XY平面の射影に注目します。このXY平面上で青のプロットはすべてのエンジン回転数(0~3000rpm)の充電量と水温を表しています。また、このXY平面上の赤のプロットはエンジンが停止時、即ちEV走行時の充電量と水温とを表しています。何か相関がありそうです。
EV-2D そこで、このXY平面のみを取り出したのが左のグラフです。X軸が充電量(%)、Y軸が水温(%)、青がエンジンが回転している場合のプロット、赤がエンジンが停止している場合のプロットです。さて、多くの場合は赤と青のプロットは重なっていますが、重なっていないところに注目します。そう、青のプロット、エンジンが回転している場合だけ現れる条件、即ち、どう頑張ってもEV走行にならない条件が、赤の現れない、青のみの条件です。データー数が少ないですが、この図からは「充電量が20%以下で水温が50℃以下である場合にはEV走行には入らず、必ずエンジンが回る」ということがわかります。
 そこで、この20%以下50℃以下ではどう頑張ってもEV走行にならないので、いっそうのことエンジンを回してしまったほうが気が楽です。
 これで、やっとOBDスキャナが役に立った。メーカーはどうせなら充電量と水温を数値かバーグラフでメーターで見られるようにしてくれるとありがたいなぁ。
 そうそう、ホンダの1モーターiDCD(i-DCT) スポーツハイブリッドを搭載しているこのGrace(グレイス)の他、Fit3(フィット3)やVezel(ヴェゼル)やJade(ジェイド)も同じ機構なので、同様の制御をしていると思われます。