科学のつまみ食い 雑記帳
2004年4月9日に漸く成功しました。
構成は
OFF-AXIS GUIDER(celestron)→BORG7528→MTF→MTM
→BORG7000→BORG5005→300D :96.8mm、フィルター48mm、カメラ回転
ガイド星は
恒星 (Vir)
HIP61656 HD109875 SAO157411 TYC5531-1266-1
光度 7.70等
赤経:12h38m19.9s 赤緯:-11゚31'01" (J2000)
黄経:193゚23'52" 黄緯:-06゚47'38"
方位:344.964゚ 高度: 40.907゚
LPI情報
露光時間 0.377秒
ゲイン 最大
オフセット 70%
望遠鏡
Meade LX200GPS-30
Alt/Az(経緯台モード)
FDR(フィールド・デ・ローテーター使用)
カメラ
2004年4月9日 21:32:38〜22:56:38
CANON EOS Kiss Digital
ISO=800 S=300sec RAW
15 frames composite (2x2ソフトビニング)
この構成で7.7等星を使用してのオフアキシスガイドが可能でした。成功の最大の要因は、ガイド用CCDであるLPIの焦点を正確に合わせたことと、空の暗さでしょう。今回、M104のガイド撮影に成功したときの手順を覚書として書いておきます。
1.撮影対象天体近くにある明るい恒星で撮影用カメラの焦点を正確に合わせる。
(x8の単眼鏡をマグニファイヤーとして使用)
2.その恒星でガイド側アイピースの焦点をあわせる。
(ガイド側にはアイピースを挿入し、アイピースの抜き差しで焦点をあわせる。
決して、望遠鏡のフォーカスをいじらないこと。焦点が決まったら堂焦点リン
グでアイピースの位置決めをする))
3.ガイド側アイピースの代わりにガイド用CCDを挿入し正確に焦点をあわせる。
(ガイド側アイピースと同様にCCDの抜き差しで焦点をあわせる。明るい恒星
でのピンとあわせは星像が肥大してピントが合いにくいためCCDの感度や
露光時間を落としながら、ガイド星を暗くして焦点を追い込む。)
4.対象天体を撮影用カメラに導入する。
5.ガイド側アイピースを挿入しにガイド星を導入する
6.ガイド側アイピースガイド用CCDに差し替え、ガイド星を導入する。
7.ガイド開始
8.撮影開始
今回、空が暗いといっても、撮影した写真は光害が乗っていて、強い画像処理をかけてあります。また、今まで、MeadeやVixenのオフアキシスガイダーを改造して使用していました。Celestronのオフアキシスガイダーは非常に使いやすいです。オフアキシスガイド側の回転が非常に楽であり、ガイド星を見つけやすいです。但し、アイピース側の距離を短く取れない難点があります。アイピースの焦点を最も近づけられるのはMeade製だと思われます。
さて、撮影したM104はノートリミングです。左下の黒いかげりはオフアキシスガイダーのプリズムの影で、右側には長時間露光による赤被りが出ています。
今後の課題としては、カメラ接続部をB7523→M32→300Dに変えることにより、5mmほど距離を短くできること、また、Meadeのオフアキシスガイダーで更に接続距離を短縮できること、の確認と、F6.3レデューサにより更に1等級くらい星でガイドができるかどうか確認すること、などを実施しようと思います。