科学のつまみ食い 雑記帳
2月25日の空中花粉
今年の冬は寒かったせいか花粉飛散量が少なく、1月中はほとんど見られませんでしたが、2月22日、23日、24日と三日続けて1個/p^2以上の空中花粉を計数しました。従って、今年の花粉飛散開始日は2月22日になります。さて写真は、2月25日に飛散した杉花粉の顕微鏡写真です。
撮影情報は
対物レンズ Plan Apo10
接眼レンズ FK6.7 (0.1138μm/pix)
ISO 200 SS 1/25
です。
春一番
実は、この2月25日(金)は春一番が吹いたのです。例年通り春一番が吹くと杉花粉の飛散量が急激に増え、右の写真のように大量の花粉が観測されます。この日はグラフの通り260個/p^2の花粉が飛散しています。24日(木)には雨、この日も雨が降ったのですが、春一番のために多くの花粉が飛散しました。
撮影情報は
対物レンズ Ach4
接眼レンズ FK2.5 (0.7593μm/pix)
ISO 200 SS 1/60
です。
はじけたスギ花粉
この写真は2月27日に採取した杉花粉の写真で、水分で花粉がはじけて内容物が飛び出たスギ花粉と、通常のはじける前の花粉の写真です。子のはじけたな花粉の内容物がアレルギーを引き起こします。恐ろしいですね。
撮影情報は
対物レンズ Plan Apo10
接眼レンズ FK6.7 (0.1138μm/pix)
ISO 200 SS 1/100
です。
既に2000個/p^2以上の花粉が
2月27日の空中花粉ですが、27日には既に1400個/p^2以上の花粉を飛散しています。既に去年(600個/p^2)、一昨年(1100個/p^2)の最大飛散量を超えています。2008年の最大飛散量が1700個/p^2を超える量ですので、ここ数年来最大の飛散量を記録しています。皆さん要注意です。
撮影情報は
対物レンズ Plan Apo10
接眼レンズ FK6.7 (0.1138μm/pix)
ISO 200 SS 1/125
です。
3月1日の花粉に梅の花粉が混じってる
3月1日の飛散花粉に梅の花粉らしきものが混じってました。私の自宅の梅はまだ咲いていませんが、水戸の偕楽園ではすでに咲いています。梅の花粉は昆虫類が運ぶのですが、たまには風に乗ってくるようです。
撮影情報は
対物レンズ Plan Apo10
接眼レンズ FK6.7 (0.1138μm/pix)
ISO 200 SS 1/80
です。
3月26日の黄色い粉の降下物
3月11日の震災から放射性物質の拡散が話題になっています。私の住む茨城でも写真の様に黄色い粉があちこちに降り積もっているので放射性物質ではないかと心配する人が大勢いました。5月から6月にかけては松花粉が非常に多くなるので、黄色い花粉が多数現れることがありますが、3月というこの時期には見たことがありません。これを採取してみました。
黄色い粉の顕微鏡写真
これは上の黄色い粉をそのまま、スライドグラスに採取し、封入することなしに撮影したものです。この小さい丸い粒々はなんでしょう?
撮影情報は
対物レンズ Plan Apo10
接眼レンズ FK6.7 (0.1138μm/pix)
ISO 200 SS 1/25
です。
実は杉花粉
以下の写真は、上の粒々をゲンチアナバイオレットで染色したものです。そうです。杉花粉であることが判りました。黄色くベランダに粉が降り積もるほど、杉花粉が飛散したのを見たのは今までで初めてでした。以下に今年のスギ花粉は飛散量が多かったかということが判ります。
撮影情報は
対物レンズ Plan Apo10
接眼レンズ FK6.7 (0.1138μm/pix)
ISO 200 SS 1/25
です。
松花粉
4月18日に採取した。松花粉です。杉花粉はかなり減ってきて、松花粉が増えています。大きさも長辺で100μmと大きく立派な松花粉です。この時期になるとパピラの有る杉花粉と無い桧花粉が混在するが、桧花粉である確たる証はない。杉花粉も見え方によりパピラが見えたり見えなかったりする。ただ、まだまだ杉花粉も飛散している。従って、杉、ヒノキ、松花粉が混在している状態である。
撮影情報は
対物レンズ Plan Apo10
接眼レンズ FK6.7 (0.1138μm/pix)
ISO 200 SS 1/30
です。
2011年の空中花粉計数最終報告
2011年の計数が全て終わったので、グラフを更新しておきます。