科学のつまみ食い 雑記帳
スズバチ
2009年8月8日に妻が庭の梅の木の周りを飛ぶハチを見つけました。よく見ていると梅の木にとまりました。止まった幹の上には泥で作ったようなこぶし大の塊が…。早速カメラ(PENTAX K-7)を取り出し、Tamronのマクロレンズ(72E SP AF 90mm F/2.8 MACRO[1:1])にSIGMAのマクロフラッシュ(ELECTRONIC FLASH MACRO EM-140 DG)を装着し、撮影しました。それが、右の写真です。さて、この蜂は何をしているのでしょう?
スズバチの特徴
さて、この蜂を調べてみました。この蜂はスズバチといわれ、翅目ドロバチ科の蜂でスズメバチのなかまです。体長30mm程度で、ドロバチの仲間では最大九です。上の写真のように、体は黒色で黄斑があります。腹部の第一節は非常に細く、第二節は球状をしています。飛ぶときにはこの腹部を曲げて飛んでいます。このスズバチは後ろから撮影した右の写真のように腹部にもでは、これは黄斑があり、これが他の泥バチ、トックリバチと見分けるポイントです。
スズバチのの巣
では、いったいこのスズバチは何をしているのでしょうか?実は、巣を作っているのです。スズバチに限らずドロバチ科のスズメバチは、岩の平面や草木の茎などに泥で固めた巣をつくります。この巣の形が徳利の形にいていることからトックリバチとも言われています。この巣には、針で仮死状態にしたガの幼虫を蓄えて幼虫の餌にします。スズバチは泥で徳利形の巣をいくつかまとめて作り、最終的には写真のように一つにまとめてしまいます。
完成したスズバチの巣
さて、最終的に隙間を泥で塗り固めて、巣を完成させ、スズバチが去って行ってしまいました。上にかいたように、このスズバチの巣は、ミツバチや他のスズメバチの巣とは違って、卵や幼虫を保護するための巣であって、集団で社会生活を営むための巣ではありません。この中に何匹の幼虫がいるのかわかりませんが、いずれ、成虫になり出てくることでしょう。
今のところ様子を見守るつもりですが、ちょっとかわいそうですが、ひょっとしたら、巣を壊して中の様子を確かめるかもしれません。