科学のつまみ食い 雑記帳
2011年12月21日(水)に受けた白内障手術(水晶体再建術)の内容を実況中継風に紹介します。
手術ベッドへ
病室に空きがない。病棟ナースに連れられ、パジャマを持ってロビーから手術準備室へ連れられる。指輪などの金属類は全て外し、赤子以来のおむつを着用し、パジャマに着替える。少しドキドキだ。手術室ナースに案内され手術ベッドに寝る。枕は、ベッド外にあり頭だけ飛び出す感じだ。かなり狭い。180cmの私でギリギリかな?病棟ナースは白衣だったが、手術室ナースはえんじ色の着衣を身につけている。感じが違うのでこちらも構えてしまう。マスクで顔は判らないが、目は笑顔で心は和む。
手術直前処置
ベッドに寝るとナースが腕に血圧計、胸に心電図の電極を3ヶ所につけた。人差し指に心拍計を付け、抗生物質の点滴を射つ。左耳には耳栓、頭にヘッドキャップをし、絆創膏で目張りをする。準備が進むにつれ手術を受けるんだなぁと思う。この左目の自分自身の水晶体とももうすぐお別れかと思うと感慨深い。手術室に入る前にロビー点眼した麻酔目薬だが、ここでも点眼麻酔をする。しかし、瞼を開かれ、点眼でなく、じゃぶじゃぶと洗うように振りかける。結構乱暴だぁとおもうが、2回ほど繰り返される。
手術室へ
いよいよ手術だ。準備室から手術室にナースがベッドを押していく。執刀医、院長だが、と対面。「眼振は、心配ないですよ。」と院長。手術前から眼振の話をしていたので、気を効かして話したのだろう。点滴に鎮静剤を加える。眼上には、実態顕微鏡のような形の機器がぶら下がってる。ナース「お名前は?」、私「xx OOです」。「今日の手術はどちらの目ですか?」「左眼です」。名前と手術部位の確認は患者の自己申告だ。院長の話と、ナースとの会話で少し落ち着いた。
手術開始
左眼だけ空いた黒いカバーを顔面にかけ、。消毒液か何か判らないがじゃぶじゃぶかけ、ガーゼで拭き取る作業を数回繰り返す。この消毒液らしきもの手術中いつもかけているようだった。「瞼開きます」。瞼を開いたままにする器具を左眼に装着する。否応なしに上が見えるのだ。少し怖い!左眼の回り、瞼の器具をめばりする。院長の声「手術中は、上の光を見ていてください。」(…瞼が開かれているので嫌でも見えるんだけど…)、上から機械がゆっくり降りてきた。手術開始だ。
三つの光
「眩しくなります」手術が始まった。眩しい光に慣れると、光が3つに別れて見えた。手術中は、これを見ていようと心に決めた。なにやら眼にさわってる。
???
「ちょっと押される感じがします」医師の声がする。なにか、眼の内側に入ってきた!痛くはないが眼の中で動いている!あまり気持ち良いものではないが、眼前には、あの3つの光だけだ。でも、この3つの光が細かく動いている。キーンという甲高い音が聞こえる。
水晶体破壊?
3つの光の動きが激しいくなった。水晶体を超音波で破壊し、吸引してるらしい。長く感じたが3分は掛かってないだろう。痛くはないが、やはり気持ちの良い物ではない。甲高い音はやんで、また、眼の中で何かが動いている感じがする。今度は突然、3つの光が大きく上下左右に動きだす。
眼内レンズ挿入?
うわっ、さっきまでより気持ち悪い。圧迫感やグリグリ動く感じが強い。どうやら、眼内レンズをいれてるらしい。やめてほしいほど気持ち悪い。上下左右に動いていた3つの光が中心に集まったり、離れたり、大きくなったり、小さくなったりする。思わず指先がピクピク動いてしまう。
手術終了
そうこうしているうちに3つの光が大きな1つの光になり、だんだん小さくなっていった。機械が離れていったのだ。終わったらしい。長く感じたが、3つの光が見え始めてから5分もたったのだろうか?医師の「終わりましたよ。眼振も問題有りませんでした」の声と共に左眼が暗闇に。
準備室へ
眼帯をされたのだった。目張りや黒いカバーは既に顔面から外され、準備室にナースがベッドを押していく。点滴、心電図電極、血圧計、心拍計が外される。やっと終わったという実感がここで湧いてくる。ヘッドキャップをはずす。まだ、病室の準備が出来ていないらしいので、準備室で待つことに。安静時間は一時間だそうだ。
やっと終わった
他の患者が準備室から手術室へ、戻ってきたら入院病棟へと移っていく。その間、一時間ほど準備室でボーッと仰向けで安静にしていた。そうこうしているうちに入院病棟のナースが迎えに来た。歩いて個室に案内された。時刻は12時過ぎ、手術前のロビーで最後に時計を見たときは10時半だったから、安静時間の一時間を引くと20〜30分か、移動時間や着替、準備等を引くと、正味10分位の手術時間かな?