n 千鳥が池のプランクトン (科学のつまみ食い)
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フクロワムシ ツボワムシ フタオワムシ ケンミジンコ ケンミジンコの雌(卵) ケンミジンコの幼生
ミジンコ ミジンコの正面 ゾウミジンコ ミジンコの卵 ケイソウ 不明

千鳥が池のプランクトン

by I-satto@03/07/17

顕微鏡写真

ミジンコ Branchioda(枝角亜目)

  節足動物門 甲殻綱 鰓脚目 枝角亜目の総称を一般にミジンコと呼び、体が円形あるいは楕円形で、左右2枚の甲殻で覆われ、一対ある複眼は左右が融合しています。これはミジンコの正面をご覧いただければ判ります。種類によっては単眼を持つものがあります。普通第一触角が小さく(ゾウミジンコは第一触角が大きい)、第二触角が大型で、先が2枝に分かれ遊泳のために使用されます。腹部に4〜6対の脚を持ちます。後腹部と呼ばれる甲殻ではなく、体本体のお尻の部分を遊泳に使用し、この先端の突起、爪、棘等に特徴があり、分類のためには重要です。通常は単為生殖育房中に産卵し、変体を終え、遊泳ができるようになると対外へ出て行きます。ミジンコは以下のような科があります。シダ科ホロミジンコ科ミジンコ科ゾウミジンコ科ケブカミジンコ科マルミジンコ科オオメミジンコ科ノロ科の8科あります。ちなみに、いわゆるミジンコ科のミジンコ属は季節や水域によって変異が大きく、識別は困難な場合が多いです。そこで、ここでは分類できないものを含めて、ミジンコとして紹介します。永久プレパラートを観察しようのミジンコも参考にしてみてください。
 100倍(10X10)で観察したミジンコです。残念ながらフィルム等の撮影記録が残ってません。頭部に見られる複眼が大きく、2本に分かれた長い尾刺を持ち殻が長卵形であることから、シダ科 オナガミジンコ属オナガミジンコではないかと思われます。ミジンコとしては普通に見られる種類のひとつです。腹部に5対の脚が見えます。体長は748μmで、そのうち長い尾刺は225μmです。
 こちらは40倍(4X10)で撮影したミジンコですが、やはり撮影データは残っていません。正面と横から見たミジンコ2体が写っています。
 100倍(10X10)で観察したミジンコです。こちらも残念ながらフィルム等の撮影記録が残ってません。上と同じように2本の長い尾刺等から、シダ科 オナガミジンコ属オナガミジンコではないかと思われます。こちらは腹部の脚は良く見えません。体長は長い尾刺を除いて748μmで、長い尾刺は210μm以上あります。

 T.W.氏より2002/11/16に頂いたコメントによれば、第2触角が短かいことから、オナガミジンコではないようです。第1触角が長いこと、育房にいる仔虫の第2触角がかなり太く長いことから見て,タマミジンコ(Moina)ではないかとのことです。それ以外は、オナガミジンコであろうとのことです。これについては、その後、2003/06/08にも安城市立今池小学校 小鹿 亨氏から もタマミジンコについてのコメントを頂ました。ミジンコは頭部の形状や全体のプロポーションから見て、スカシタマミジンコかホソタマミジンコではないかとのことです。、頭の後側にへこみがありますので、スカシタマミジンコかホソタマミジンコ、あるいはワイズマンタマジニンコの可能性もあるそうで、ミジンコの分布については、研究者が少ない関係もあって、図鑑などにあげられた分布地はあまりあてにならないそうです。
 タマミジンコはミジンコ科、タマミジンコ属です。殻は卵型で左右に膨れて球形に近く、第一触角が長く単眼がないのが特徴です。なお、後腹部の形状はミジンコ科にちかいのですが、触角などはケブカミジンコ科にちかいことから、タマミジンコ類はミジンコ科ではなく、タマミジンコ科として独立させる場合があるようです
 

by I-satto@2003/07/01


 

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