【科学のつまみ食い】 | 顕微鏡の仕組み | 顕微鏡の使い方 | 顕微鏡写真やビデオを撮ろう |
暗視野照明撮影 | マイクロメータで計ろう | 全焦点撮影 | ケーラー照明 |
位相差顕微鏡 | 分解能の確認 | ||
顕微鏡観察の方法 |
全焦点撮影
顕微鏡観察や顕微鏡撮影した時、ある一部分にピントが合って、その他の部分にはピントが合わない場合
があります。特に対物レンズの倍率が上がった場合には顕著に現れます。これは、顕微鏡の使い方で
も説明したように、光の波長をλとした場合に分解能δと焦点深度dは対物レンズの開口数NAと以下の関係にあるからです。
δ=λ/(2・NA)
d=λ/(2・NA・NA)
なので、
δ2=λ/2・d
となります。従って、分解能が高くなればなるほど焦点深度は極端に浅くなっていくことが判ります。 例えば、焦点深度は4倍の対物レンズで27.5μm(0.027mm)ですが、40倍の対物レンズですと0.65μm(0.00065mm)と極端に浅くなります。このような場合焦点距離を少しずつずらして、その焦点のあった部分を合成して焦点距離の深い顕微鏡写真を作ることができます。