【科学のつまみ食い】

プレパラートを作って観察しよう

by I-satto@08/09/17

 顕微鏡でいろいろなものを観察する最も手っ取り早い方法として市販の永久プレパラート を永久プレパラートを観察しようで紹介していますが、ここでは、動物、植物、微生物、 その他色々な試料のプレパラートの作り方を紹介します。簡単な方法もたくさんありますので、実際にやってみてください。

プレパラートを作って観察しよう

グリセリンゼリー 花粉の観察 口腔上皮細胞 葉の横断面
(ミクロトーム)
水中微生物
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水中の微生物

 

ワムシ ゾウリムシ ゾウリムシの永久プレパラート csleaf004 csleaf005
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【プランクトン】

  プランクトンに代表される水中の微生物は、意外と簡単に観察することができます。皆さんもご家庭で、金魚やめだか、ザリガニなど水中の生物(微生物ではありませんよ)を飼っているかもしれません。あるいは、花瓶に花を生けている場合もあるでしょう。そのような水の中には多くの微生物が存在します。そういった微生物を観察してみましょう。

【水中微生物の採取方法】
 もし、ご家庭に上で述べたような水中生物を飼っている水槽や花瓶などがあれば、簡単な方法で採取することができます。用意するものはスライドグラスと木綿糸、割り箸、そして使い古しの歯ブラシとスポイトそして採取する容器です。このうち、木綿糸でスライドグラスを右の写真のように結び付けます。
 このようにして作成したスライドグラスを左の写真のように水槽に沈めます。今回はザリガニの水槽に沈めました。
 この沈めたスライドグラスを2週間程度放置します。もちろんその間水槽の水は交換しません。水槽に沈める際、1週間くらい水の交換をしていないものの方が良いかもしれません。今回はザリガニの水槽でしたが、もちろん金魚でも、めだかでもかまいません。花を生けた花瓶の中でも良いです。
 2週間ほど放置したらスライドグラスを取り出します。スライドグラスの表面には下の写真のスライドグラスのように藻等がついてぬるぬるになっていることと思います。
 
 次に回収したスライドグラスに付着した藻等を、水槽の水を少量流しながら、古い歯ブラシで擦り取ります。できるだけ、水槽の水を使用しましょう。水道水ですと塩素が混入しているため、せっかく回収した水中微生物を殺してしまいます。右の写真は、製氷皿をシャーレ代わりにして、スライドグラスの藻を擦り落としたものです。汚いですね。
 左の写真はそのうちの一部をスポイトで吸い取り試験管に入れたものです。
 
 試験管に採取した水の一部を下の写真のようにスライドグラスにくぼみがついたホールスライドグラスに取り、カバーグラスをかけて観察しています。ホールスライドグラスの変わりに写真のような微生物観察リングをスライドグラスに貼り付けて使用してもかまいません。ちなみに、水槽の水が汚れていれば、そのまま観察しても水中微生物を見ることができるかもしれません。
 このようにして、採取した水中微生物です。生きているので激しく動き回ります。動いているので、微生物だとすぐにわかるでしょう。写っているのは、ゾウリムシとワムシの仲間だと思います。ワムシはたぶんウサギオワムシではないかと推測しています。動きが非常に早いので、水中微生物(ワムシ)を追いながら、ピントを合わせつつ、ゾウリムシと遭遇したときに撮影しました。そのため、若干のピンボケです。
撮影データは
 対物レンズ Ach4
 接眼レンズ FK3.3
ISO 200、SS 1/1000
 0.5714μm/pix
です。
 
 

 


 



 

 

 

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