【科学のつまみ食い】 色々な蛍光灯 フィルター
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分光器を作って分光しよう

色々な光源

by I-satto@09/01/23

【色々な光を分光してみましょう】

  さて、では、 そのほかの家の中にある色々な光源を分光器で分光してみましょう。下のグラフは我が家にある色々な光源を分光したグラフです。クリックすると大きな画像が開きます。

 クリプトン球、白熱電球、そしてハロゲン光源を掲載しています。同時に、卓上と食卓の蛍光灯、太陽の光を一緒に載せてありますので、参考にしてください。

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 白熱灯は空気を少なくしたり、適当な気体を封入し電球でたガラス球内に、タングステンなどの融解点の高い金属フィラメントとつぃてを封入した電球の総称です。通常はフィラメントの蒸発を防ぐために真空にせずに、ガスとしてアルゴンや窒素ガスを封入してあります。1879年エジソンは,日本の竹を材料とした炭素フィラメントを用いて最初の実用的な白熱電球を作ったのは有名な話ですね。亜白熱電球は効率が悪くほとんどが熱になってしまい、光になるのは6%程度といわれています。ちなみに、通常の蛍光灯は20%以上の効率があります。

 さて、この白熱灯のスペクトルを見ると太陽光やクリプトン球、ハロゲンランプに比べて550nmより短い波長の緑や青い光が少ないことがわかります。そのため、白熱灯は黄色っぽい色に見えます。

 クリプトン球も白熱灯の一種ですが、通常、窒素やアルゴンが使用されますが、クリプトンのように用いられるガスの分子量が大きいもの程、熱伝導による損失が少くなるので、クリプトンや気仙尾などを封入する場合があります。

 このようにクリプトン球は熱伝導が小さく効率が良いため発光強度が大きくなり、明るく光ります。このクリプトン球のスペクトルを見ると太陽光と似たスペクトルを右側、すなわち赤いほう(長波長側)に少しずらした形になっています。このため、比較的太陽光に近いが、黄色っぽく見えることになります。

 ハロゲンランプは通常アルゴンなどの不活性ガスとヨウ素や臭素などのハロゲン族元素のガスを封入した電灯で、通常直流で発光するものが多いです。微量のハロゲン族元素を混合することによって、ガラス球部が高温になるようにしています。これにより、昇華したタングステンが再びガラス面で熱せられフィラメントへ戻るようにしています。用途は非常灯や航空照明、自動車のヘッドライトや加熱調理などに利用されています。通常の白熱灯に比べて非常に明るく光ります。このハロゲンランプのスペクトルを見ると白熱灯やクリプトン球、太陽光に比べて600nm以上の赤い光が少ないことがわかります。このように、クリプトン球よりも高温になるため。ハロゲンランプは赤の色が少なくなり、目には青白く見えます。最近の自動車のヘッドライトでハロゲンランプが使用されているものは、青白く見えます。

 

 このように、色々な光源を比べていくと、それぞれの特徴が良くわかります。ここで、驚くことは、蛍光灯は白熱灯やクリプトン球、ハロゲンランプなどのように連続した光ではなく、飛び飛びのスペクトルが多いのにもかかわらず、人間の目には太陽の光に近い色に感じることですね。


 

 

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