カマキリのメスはオスを食べるの?
1999年9月4日に小学3年生の男の子のおかぁさんから質問を頂きました。
夏休みの自由研究で息子が、カナヘビとハラビロカマキリの観察をしました。カマキリは、6月に赤ちゃんのを3匹捕まえてきたものなのですが、今では、羽化して立派な成虫になりました。メス1匹とオス2匹なので、交尾をさせて卵を産ませたいと息子が言うのですが・・・。いつ一緒の飼育容器にいれればいいのか分かりません。時期を間違えると、オスはただメスのエサになってしまうだけなのではと思い、迷っています。メスのおなかは、もうポンポンに膨れています。教えていただけると助かります。どうぞよろしくお願い致します。(私は、パソコン初心者なので、まだ、Eメールを使える状態にしていません。回答をメールで送っていただいても、それを読むことができませんので、申し訳ございませんが、ここの質問コーナーにお返事をお願いできますでしょうか。よろしくお願い致します。)
○○くんのお母様 質問ありがとうございます。
メールが読めない環境ということですが、先日メールもお出ししておきました。遅ればせながら本日ホームページに反映させていただきました。.
さて、カマキリですが、カマキリは目の前で動くものをすべてえさとして認識します。これは、カマキリがじっと動かないで、えさとなる昆虫が自分のそばにやってくるまで待って獲物をしとめるためです。その為に、動くものは食べられる食べられないにかかわらず襲うようです。そして、,おっしゃるとおりカマキリのメスがオスを食べてしまうこともあるようです。ファーブル昆虫記にも確か書かれていたと記憶しますが、実際の自然界ではメスがオスを食べてしまうことはあまり無いようです。通常カマキリ同士が近づくことが少ないことと、オスはメスに食べられないように交尾する方法を知っているためと思われます。ところが、虫かご等の飼育容器でメスとオスをいっしょに育てると、メスがオスを食べてしまう場合が多いようです。交尾の最中にメスがオスを食べてしまうことは無いようですが、交尾しようとオスが近づいたときにメスに餌食にされてしまう場合があるようです。これは、狭い飼育容器の中ではオスが逃げ場を失ってメスの餌食になってしまうためのようです。ところが、飼育容器の中と違って、自然界は広いのでオスはメスのえさとなることから逃れられるのです。交尾する場合もオスはメスのえさにならないように、また、つかまりそうな場合にはうまく逃れるようです。
さて、カマキリの交尾の時期ですが10月くらいからカマキリの卵を見かけるようになるので、9月から10月くらいが交尾の時期のようです。多くの昆虫がそうであるようにカマキリも交尾を済まし、産卵すると死んでしまいます。
そこで、これらのことを踏まえて、カマキリの繁殖を考えてみると、できるだけ広いところ飼うことが一番でしょう。狭い容器の中では失敗することが多いかもしれません。時期は9月ですから、もうそろそろ良いかもしれません。このころ、野外にカマキリを探しに行けば、交尾しているところを見つけられるかもしれません。10月に入れば、産卵されたカマキリの卵を多く見かけることができるでしょう。