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by I-satto@02/10/03
2000年5月15日に 小学5年生の女の子からご質問を頂きました.。
発芽に、空気が必要かどうか調べる実験の仕方を教えて下さい。
通常空気というのは、だいたい窒素(N2)、酸素(O2)からできていて、水蒸気(H2O)を除いたその比率はおおよそ78.1%、21%です。残りの1%は二酸化炭素(CO2)、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、ヘリウム(He)、クリプトン(Cr)、キセノン(Xe)などを微量に含んでいます。この空気の中で特に生物にとって重要なのは酸素です。ちなみに、植物は光合成をすることから、二酸化炭素も重要になってきます。
ところで、種子の発芽には光合成は関係ないので、空気の中の酸素が重要な役割を果たします。ご質問の発芽に空気が必要なことを調べる実験としてはどのようなものが適当かは、実際にやってみなければ、判りませんが、アイデアとしては、空気(酸素)のない状態を作り上げることです。
さて、実際植物の発芽に重要なものは、温度、水分、酸素等です。それらが本当に必要かどうかを調べる実験を考えてみましょう。
まず、用意するもの。
発芽実験用種子(かいわれ大根の種)、スポンジ、水、皿、サランラップ
1.温度、水分、空気が整っているもの
水に浸したスポンジを皿の上に載せて、種子をスポンジの上に蒔き、室内の暖かいところにおく
2.水分、空気は整っているが、温度が低いもの
1.と同じものを冷蔵庫の中に入れる(温度を下げる)
3.温度、空気が整っているが、水分のないもの
乾いたスポンジを皿の上に載せて、種子を蒔いたものを室内の暖かいところにおく
4.温度、水分は整っているが、空気がないもの
皿にやコップの上端まで水を張って、種子を水に浸し(沈め)、サランラップで空気が入らないようにし、室内の暖かいところにおく
5.空気はあるが、水分がなく、温度が低いもの
3。と同じものを冷蔵庫に入れる
6.水分はあるが、空気がなく、温度の低いもの
4.と同じものを冷蔵庫に入れる
7.温度は整っているが、水分も空気もないもの
種子を空気が入らないようにサランラップで巻く
8.水分も空気も泣く、温度も低いもの
7.を冷蔵庫に入れる。
この八つの条件のものをつくり、それぞれに種子を10個か20個づつ蒔いて、発芽の様子を観察するとよいと思います。
空気をなくす方法としては、もし、酸素以外のガス(できれば酸素より重いガス。)が調達できれば、皿をコップに変え、それを満たしてやり、サランラップでふたをしてやるといいと思います。