固定撮影でのコンポジット


【固定撮影 1枚撮り】
PK7_1494-org_thumb 固定撮影で星を点像にするためには、先に説明したように、露出時間は限られてしまい、暗い恒星は写らなくなってしまいます。ます。右の写真はオリオン座付近を16mmで15秒露出(本来は5秒未満で点像)で撮影したものです。
撮影情報
撮影日時:2009/10/21 23:59
カメラ:Pentax K-7
レンズ:DA★16-50mmF2.8
ISO:800、SS:15s、F2.8、16mm
判りにくいのでオリオン座の付近をトリミングすると以下のようになります。
PK7_1494-org-triming_thumb1

画像が荒く、暗い星はあまり写っていません。これだけ画像があれているとレベル調整やトーンカーブ調整で微光星をあぶりだすことは難しくなります。

【固定撮影 コンポジット 星基準】
New1350-1494_thumb そこで、同様にして撮影した固定撮影画像を145枚コンポジットします。星の位置を基準にして合わせてます。右の写真がそれですが、これもわかりにくいのでほぼ同じ構図をトリミングします。
撮影情報
撮影日時:2009/10/21 23:19-23:59
カメラ:Pentax K-7
レンズ:DA★16-50mmF2.8
ISO:800、SS:15s、F2.8、16mm
145 frames composit

New1350-1494-triming_thumb1

画像がかなり滑らかになり、ノイズがずいぶん減少していることが判ります。通常S/N比は測定数の平方根で良くなりますので、√145≒12倍ほど良くなっているはずです。そこで、レベル補正とトーンカーブを調整してやります。それが下の写真です。微光星があぶりだされているのが判ると思います。赤道儀などがなく固定撮影しか方法がない場合には、このように多くの写真を撮影してコンポジットする方法もあります。しかし、赤道儀にはかなわないでしょう。

New1350-1494-triming-level_thumb1

下の写真は固定撮影で363枚のコンポジットをしたオリオン座付近です。

撮影情報
撮影日時:2009/10/21 23:19-23:59
カメラ:Pentax K-5IIs
レンズ:DA★16-50mmF2.8
ISO:1600、SS=10s、F2.8、f=16mmNew0941-1303-level.-triming-2_thumb1

 

【固定撮影 コンポジット 風景基準】
 上のように星基準でコンポジットすると星が明るくS/Nが良くなります。星の軌跡を表すためには風景基準でコンポジットします。風景基準と言っても三脚で固定しているのでそのまま重ね合わせるだけです。下は、同じようにしてオリオン座付近を円周魚眼レンズで撮影した画像を1000枚約4時間分コンポジットした結果です。撮影情報
撮影日時:2012/10/21 23:39-10/22 04:00
カメラ:Pentax K-7
レンズ:SIGMA 4.5mm F2.8 EX DC CIRCULAR FISHEYE HSM
ISO:800、SS:10s、F2.8、4.5mm
1043 frames composit

New8401-9444-2_thumb1

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