金星を観測しよう


【金星 Venus】
 金星は、夕方、西の空に見えるときよいの明星、明け方、東の空に見えるときをあけの明星と呼ばれています。よく、一番星みぃ~つけたぁ!!というのは、よいの明星の金星のことですね。このように金星は太陽と月を除くと全天でいちばん明るい天体です。このような金星は昔から注目を集め、Venus美の女神の名前がつけられています。
venus2 内惑星である金星はいつも太陽 の周りをうろちょろしているので、真夜中に見えることはなく、明け方や宵の口が観測の好機です。また、内惑星であるため、月のように満ち欠けをします。この満ち欠けはガリレオ・ガリレイが最初に発見しました。この満ち欠けの様子は金星の軌道と地球の位置関係で次のように変化します。月と違って満ち欠けとともに大きさが変わっていきますが、月は地球との距離がほぼ一定であるのに対して、金星は地球からの距離が変化するためです。
 金星は内合から70日程度まえに東方最大離角を迎えます。それから30日ほど経ったときが、最も明るくなり、昼間でも見えるようになります。それから、内合を向かえ、見えなくなってしまいます。金星の表面は白い雲で覆われて いて、その大気は炭酸ガスが主成分と言われてます。
 1962年に打ち上げられたアメリカのマリーナ2号によって、その表面温度がほぼ430℃で一様であり、20気圧の高圧であることも明らかになりました。また、1967年に打ち上げられたソ連の金星探査衛星ベネラ4号は金星の大気の主成分が炭酸ガスであることを明らかにし、初めて金星に着陸体を降下したベネラ10号により金星表面がごつごつとした岩でできているということが判る写真を送ってきました。

【金星観測】
 では、実際の観測はどうしたらよいでしょう。 できるだけ高い倍率で見るのは惑星の鉄則ですが、シーイングに注意しましょう。金星の模様を見るのは結構大変ですので、最初は金星の満ち欠けを主体にすると良いと思います。模様の観測には、フィルターを使用してスケッチをしたり写真に撮影 しているようです。金星は太陽に近いので、十分注意して誤って太陽を覗かないようにして観察しましょう。

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