2003年3月の木星


【2003年3月5日】
撮影データ
2003/03/05
Vixen PR100 (D=100/f=1000/Polar)
Vixen LV5
Olympus C4040Z  (2272×1704/f=21/F=2.6/ISO400)

jupiter_1770-1797_21_rgb@jupiter_1798-1807_9_rgb@jupiter_1809-1820_12_rgb@

 それぞれの写真の違いはシャッター速度とコンポジット枚数です。また、先月の木星はデジタルカメラのデジタルズームを効かせていましたが、今回は光学ズームのみです。 画像処理の仕方も少し違うので、色も少し異なっていますね。
  木星はまだかに座にいます。衝が すぎたので、次第に暗くなっていきますが、まだー2.5等あります。

【2003年3月11日(大赤班、衛星)】
撮影データ
 
2003/03/11 19:44-19:49
Vixen PR100 (D=100/f=1000/Polar)
Vixen LV5
Olympus C4040Z  (2272×1704/f=17/F=2.6/S=1/10 /ISO400)
13 composites

jupiter_1841-1853@jupiter_030311_pr100_tr

 木星の上の縞の左端に大赤飯が見えています。この写真のほうが良く見えます。10cmくらいの望遠鏡でも、このくらいは楽に見えます。大赤 班は上の縞の左端の当たりにあります。中央の太い2本の縞は上がSEB南赤道縞、下が、NEB北赤道縞と呼ばれています。それ以外の細かい縞模様は分解できてないですね

撮影データ
2003/03/11 19:50-19:58
Vixen PR100 (D=100/f=1000/Polar)
Vixen LV5
Olympus C4040Z  (2272×1704/f=7/F=2.6/S=1/5 /ISO400)
17 composites

jupiter_1854-1870@.jupiter_030311_pr100_sat_name

 上の写真の直後にシャッター速度を1/5秒と遅くして木星の衛星を撮影しました。木星の衛星は小口径の望遠鏡でも見ることができます。木星のガリレオ衛星は内側からイオ(Io)エウロバ(Europa)ガニメデ(Ganimede)カリスト(Callisto)ですが、この写真では一番外側のカリストは木星の左側に離れて見えるはずですが、視野から外れてしまっています。また、ガニメデはエウロパの内側に来ています。この4つの衛星はガリレオが地動説を支持した根拠になっているといわれてます。

【2003年3月21日(LX200GPS-30)】
撮影データ
2003/03/21
Meade LX200GPS-30 (D=305,f=3048,Atl/Az)
Vixen LV5
Olympus C4040Z  (2272×1704,f=7/F=2.6,ISO400)

jupiter_030321_1_lx200_namejupiter_1949-1958@

jupiter_1959-1973@jupiter_1974-1978_3@

 左上の画像は木星の縞と衛星が同時に見えるように強烈な画像処理を施してあります。右上は、あまり画像処理をしていないので、衛星が見えていません が、木星の縞はよりはっきりとしています。左上の写真をクリックすると名前が出てきますが、見えている衛星は、イオ(Io)ガニメデ(Ganimede)です。エウロパ(Europa)カリスト(Callisto)は木星の右側に離れていて見えていません。この時季の木星はかに座からしし座に移動するところに見えています。

 今までの写真と大きく違うのは、過去の写真はVixen PR100ですが、今回はMeade LX200GPS-30です。2003/03/05のページの最初の3枚との比較を下の表に記載します。

  2003/03/05 今回
合成焦点距離 4200mm (=1000/5×21) 4200mm (=3000/5×7)
合成F 42 (=2100/100) 14  (=4200/300)

 Mead LX200GPS-30のほうは口径が大きいため、合成焦点距離が同じでも、合成F値が1/3程度ですので、速いシャッター速度で撮影できます。シーイングがあまりよくないので、撮影された写真そのものは、Vixen PR100とそれほど変わりません。この様に口径が大きくて、解像度が高くてもシーイングが悪ければ、口径の小さな望遠鏡とあまり変わらない事がわかります。

【2003年3月29日(衛星)】
撮影データ
2003/03/29
Meade LX200GPS-30  (D=305,f=3048,Atl/Az)
Vixen LV10
Olympus C4040Z  (2272×1704,ISO400)

jupiter_2016-2024@jupiter_2025-2026@jupiter_2027-2033@

jupiter_2050-2061@jupiter_2062-2074@

 縞が斜めに見えている3枚の画像は20時前の画像で縞が平行になっている2枚の画像は20時20分ころの画像です。どちらも大赤班は見えていません。このころの木星は、かに座の辺りにいます。さて、19時50分ごろと20時20分ごろで縞の傾きが変わって見えるのは、経緯儀で追尾しているため写野の回転(フィールドローテーション)が起こっているためです。赤道儀での追尾では地軸に沿って追尾するためこのような回転は起こりませんが、経緯儀では起こってしまいます。そのために長い時間追尾して写真を撮影することが不可能になります。模様色合いの違いは撮影条件の違いや画像処理の違いによります。

撮影データ 20:16-20:18
Meade LX200GPS-30 (Alt/Az)
Vixen LV5
Olympus C4040Z (f=7.1/F=2.6/S=1/30/ISO=400)
16 frames composite

jupiter-satelite_2034-2049@jupiter-satelite_030329_06@

 上の写真は衛星を同時に撮影したものです。

撮影データ 20:21-20:23
Meade LX200GPS-30(Alt/Az)
Vixen LV5
Olympus C4040Z (f=7.3/F=2.6/S=1/60ISO=400)
14 frames composite

jupiter-satelite_2075-2088@jupiter-satelite_030329_07@

 こちらも衛星を同時に撮影したものです。上の写真よりシャッター速度を遅くすることにより、衛星と木星の縞を同時に撮影しました。

撮影データ
2003/03/29
Meade LX200GPS-30  (D=305,f=3048,Atl/Az)
Vixen LV5
Olympus C4040Z  (ISO400)

jupiter_2112_2121@jupiter_2122-2131@

21時30分ころの画像です。更に縞の傾きが変わって見えます。

撮影データ 21:23 -21:24
Meade LX200GPS-30(Alt/Az)
Vixen LV5
Olympus C4040Z (f=7.3/F=1.8/S=1/40/ISO=400)
10 frames composite

jupiter_2102-2111@jupiter_030329_10@

 上の写真は衛星を同時に撮影したものです。

撮影データ 21:27-21:29
Meade LX200GPS-30(Alt/Az)
Vixen LV5
Olympus C4040Z (f=7.3/F=1.8/S=1/15/ISO=400)
15 frames composite

jupiter_2132-2146@jupiter_030329_11@

 こちらも衛星を同時に撮影したものです。

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