天体望遠鏡
ここでは、私が使用している天体望遠鏡について、ご紹介します。
【Vixen ポラリスR100】
ポラリスR100 ニュートン式赤道儀は左の写真のような天体望遠鏡です。この望遠鏡は私が小学6年生のころですから今から約30年以上も前(1970年代前半)の機種です。 当時、55,000円程度です。現在ではこのくらい出せば、口径70mmの屈折型、倍の100,000円出せば、口径90mmのマクストフカセグレン型の経緯台の自動導入機を購入することができます。この機種は既に現役ではないですが、今年(2003年)の夏に予定の火星大接近を機に引っ張り出しました。そのスペックは以下に示すようなものです。
光学系
形式 ニュートン式反射
口径 D=100mm
焦点距離 f=1000mm
口径比 F=10
鏡面 球面
ファインダー 30mmx6倍
架台
ドイツ式赤道儀
その他計算上のスペック
分解能 θ=1.158”
集光力 P=204倍
極限等級 M=11.77等級
スペック自体は数字から出てくるものなので、この古い望遠鏡でも現在の望遠鏡と比較して別に見劣りするものではありません。ただ、架台が木製三脚で伸縮しないこと、赤道儀に極軸望遠鏡がついてないこと、赤経・赤緯の微動装置はついているが赤道儀の初期設定に必要な高度・方位の調整のための微動装置がついていないことが大きな不満です。 また、鏡面が球面タイプなので視野の中心像はシャープですが、周辺像に収差が多く残っています。gもし、これから赤道儀を購入される方は、その点についても考慮しておいたほうがよいでしょう。
【Meade LX200GPS-30】
LX200GPS-30は火星大接近のために引っ張り出した上のポラリスR100では、赤道儀であっても自動追尾ができないこと、現在の我が家では北天の視界が悪いため北極星が望めないために極軸調整に手間がかかることが主な理由で、新しく自動導入の経緯台として購入したものです。主なスペックは以下のとおりです。
光学系
形式 シュミットカセグレン式
口径 D=305mm
焦点距離 f=3048mm
口径比 F=10
鏡面 球面
ファインダー 50mmx8倍
架台
フォーク式経緯台
AutostarIIによる自動導入、自動追尾
その他計算上のスペック
分解能 θ=0.38”
集光力 P=1836倍
極限等級 M=14.16等級
さて、経緯台とはいえ自動導入期は非常に便利です。初期設定させきちんと行って設置すれば、ほぼ完璧に天体を導入できます。暗くて目に見えない天体でも簡単に望遠鏡の視野内に導入できます。これは、このLX200GPS-30に限らず、多くの自動導入機で同様に自動導入できるでしょう。この種の自動導入で最も大事なのは、初期の設定です。ちなみに、写真撮影をする場合は赤道儀の自動導入がよいでしょう。永い時間追尾していくと経緯台の場合は視野の中心を軸に地球の自転に合わせて視野が回転していきます。赤道儀の場合はそのような視野の回転は現れないのです。
また、天体望遠鏡どうしても倍率に眼が行き、長い焦点距離を求めがちですが、惑星以外は低倍率で見ることが多いものです。しかし、星雲や星団はむしろ低倍率が重要になります。LX200GPS-30は3048mmと焦点距離が長いので、25mmの接眼レンズを使っても120倍を超えてしまいます。上のポラリスR100の場合は焦点距離が1000mmなので、同じ25mmの接眼レンズで、40倍と低倍率が簡単に得られます。星雲や星団の写真撮影を考えている人は焦点距離の短い、口径の大きな天体望遠鏡が有利になります。