あおむしはなぜさなぎになるの?


あおむしはなぜさなぎになるの?

2000年5月20日に 小学3年生の女の子からご質問を頂きました.。

あおむしはどうしてさなぎになるの?


 さて、春になれば、キャベツ野菜の葉にいろいろな幼虫が現れますね。
あおむしというのは、体が緑色で、長い毛を持たない蝶や蛾の幼虫のことを言いますが、普通モンシロチョウスジグロシロチョウの幼虫のことを指すことが多いようです。

 あおむし(青虫)の他に毛虫や芋虫と呼ばれるものもありますね。これらの違いを簡単に書くと、次のようになります。

青虫(あおむし):主に体が緑色で長い毛を持たない小さな幼虫で、シロチョウ科やヤガ科,シャクガ科,ハマキガ科などの幼虫を指すことが多いようです。体には13個の節があって、大抵3対(6本)の脚(胸脚)が胸についていて、5対(10本)の脚(腹脚)がお腹についています。

毛虫(けむし)  :体の表面に長い毛や毛の束が密生している幼虫で、ドクガ科やヒトリガ科,カレハガ科,ヤママユガ科など、蛾の幼虫を指すことが多いようです。但し、チョウの幼虫にも毛が生えている種類もあるようです。ドクガ科やカレハガ科の幼虫には触わると皮膚に炎症を起こすものもありますが、ほとんどは毒はありません。

芋虫(いもむし)とくに大型で,長い毛を生やさないものが多く、芋虫の名前のとおり、サツマイモにつくものをさしていました。最も大きいものは10cmにも達します。

 ところで、モンシロチョウはよくご存知のとおり、シロチョウ科のチョウで、羽を広ろげると5cm程度になります。羽の表は白く、裏は淡い黄色で、前ばねの先端は黒くなっています。また、前ばねに二個、後ろばねに一個の黒い斑点があります。幼虫はキャベツアブラナダイコンなどのアブラナ科の植物を食物とし、早春から晩秋にかけて、年に数回発生します。日本をはじめ世界各地に分布していて、最もよく見られる蝶のひとつです。

 一方、スジグロシロチョウも、シロチョウ科のチョウで、羽を広げた大きさは、モンシロチョウより少し大きく、6cmくらいです。モンシロチョウに似てよく混同されますが、翅脈といわれる羽の分岐した条脈に沿ってはっきりとした黒すじが入っています。こちらは、日本全土や朝鮮、中国に分布しています。
 ところで、虫(昆虫)の成長の仕方を知っていますか?虫(昆虫)に限らず、多くの動物は昔から今までのあいだに、少しずつ体のしくみや働きが進化してきました。ですから、生き物の成長の仕方は、種類によって異なっています。
チョウクワガタムシや、カブトムシは、幼虫の姿と成虫の姿がまったく異なっていますこのように幼虫と成虫がまったく異なる姿をする昆虫の変化を完全変態といいます変態というのは幼虫から成虫にかけてからだが変化することを言い、完全変態は幼虫→さなぎ→成虫と変化していく変態を言います。
 また、バッタゴキブリせみトンボなどは、幼虫の姿と成虫の姿がまったく異なるというわけではありません。これらの昆虫は、幼虫の姿に羽をつけた姿を想像すれば、ある程度成虫の姿の予想がつきます。このような昆虫はさなぎの段階を経ないで脱皮のたびに徐々に姿かたちを変えていきます。このような昆虫を不完全変態といいます
 では、どうして完全変態ではさなぎになるのでしょう?
あおむしや毛虫、いもむしなどの幼虫の時には、えさをたくさん食べて、体を大きくしながら、栄養をたくさん蓄えますそして、そのたくさん蓄えた栄養をもとにして、さなぎになります。さなぎは外から見るとまったく変化をしていないようですが、実はさなぎの中では虫は大きく活動をしているのです幼虫の時代に蓄えた栄養をもとにして変身の準備をしています。このさなぎの時代には芋虫や青虫の時代には無かった、飛び回るための羽を作ったり、子供をふやすための器官を作ったり、幼虫時代とはまったく異なる体に成長している時代なのです。つまり、さなぎというのは、子どもからおとなに変身するための、とても大切な時期なのです。また、完全変態の幼虫は幼虫のときに足の数が多いものが多いですが、これは、たくさん栄養を採って、どんどん成長し、重くなった体をささえるのに都合ががよいからですしかし、成虫になったときには、羽4枚、足6本という昆虫本来の姿に変身します。これは、チョウやカブトムシなどの昆虫が、成虫になったときに、食べ物をさがしたり、卵を産むための木や草をさがしたりしながら、空をとぶのに都合が良いからです。
 では、不完全変態の昆虫はどうやって成虫になるのでしょう?
 カマキリやセミなどの昆虫は、幼虫から脱皮を繰り返して、そのまま成虫へと姿をかえるので、さなぎの時期がありません。このような昆虫のことを不完全変態(ふかんぜんへんたい)といいます。 一般的に、不完全変態の昆虫は原始的昆虫と呼ばれています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

 このホームページは、小学生や中学生、そしてそのお父さんお母さんたちが、身近な動植物や星、太陽や月を観察したり、どこの家庭にでもあるような道具を使用して実験したり、ちょっとした工夫で科学がとても楽しくなるような、そういうホームページを目指しています。夏休みや冬休みの自由研究や科学実験の参考になれば幸いです。