2006年の空中花粉


【花粉量のグラフ】

2006
 ここに示したのは2006年の花粉の飛散状況を示したグラフです。横軸が月で、縦軸が1cm2あたりの花粉量です。 矢印位置は個別にその日の花粉の飛散状況のトピックスを記載しています。。

【トピックス】
imgp5547@@2月14日
  2月14日に水戸で今年初めてスギ花粉が飛んだようです。一応写真を撮影したので、掲載しておきす。18x18mmに2個確認できましたので、約0.62個/c㎡です。通常、飛散開始日は『1月1日より初めて連続2日以上 1個/c㎡以上が観測された最初の日』とされていますので、まだ飛散開始日とはいえないでしょう。

 
imgp5608@2月23日(本格的に飛び始めました。)
  2月21日に0.9個/cm2、22日に2.1個/cm2、そして、23日には大量の41個/cm2の花粉を確認しました。水戸でも本格的に花粉が飛び始めたようです。右の写真は2月23日に撮影したものですがゲンチアナバイオレットを混入したグリセリンゼリーで封入してあります。このように予めゲンチアナバイオレットなどの染色液を混入しておくと、花粉だけが青く染色され、気泡は白いままです。これにより区別が容易につきます。
 この2月22日がこの年の花粉飛散開始日になります。

imgp5655@@2月27日(スギ花粉)
 2月27日にスギ花粉ときちんと確認できる花粉を撮影しました。スギ花粉はこの写真のように球形の本体に突起が出ています。
  撮影情報は
  対物レンズ FlPLL40
  接眼レンズ FK6.7 (0.0283μm/pix)
  ISO 200  SS 1/10
です。
  スケールを示してありますので、花粉の大きさが良く判ると思います。直径は33.6μmです。スギ花粉は風媒花ですので、この50μmにも満たない微粒子が空気中を舞って広がっていきます。右に長さ4.5μmの突起物があります。この突起物の根元の太さは5.7μmで、円錐状をしています。この突起はパピラと呼ばれ、スギ花粉の特徴になっています。周囲は核に覆われ、その中に内容物が見えます。 

3月7日(春一番)
  春一番が吹きました。そのため花粉の飛散量が急激に増えたようです。3月6日の飛散量は188個/cm2となり、今年最大の飛散量になりました。街中ではマスクをしている人が増えだしました。皆さんは大丈夫でしょうか?私はまだ花粉症ではないようです。

imgp5996@4月13日(梅か桜の花粉)
  4月10,12,15日と杉で無い花粉が観測されたので、その写真を掲載します。左記の掲載した梅か桜の花粉のようです。梅の花粉のほうが桜の花粉よりも三角形に近いのですが、時期的に梅は終わって、桜の時期なので、桜の花粉かもしれません。梅も桜も虫媒花で花粉は昆虫が運ぶものですが、風が強いときには風によって運ばれることもあるようです。家の近所には桜も梅も非常に多いので、いずれかが飛んできたのでしょう。写真で判るように三角形の一辺は37.6μmで、頂点は割れているように見えます。この割れ目のような、色の違うところは、11μm程度です。桜の花粉と梅の花粉を別途採取しているので比べてみてください。

imgp6087@4月26日(ヒノキの花粉)
  4月の終わりごろの花粉です。4月に入ってスギ花粉は減り、梅あるいは桜の花粉が若干舞っていたようです。4月26日にはヒノキらしい花粉を確認しました。突起物が無いのでヒノキの花粉だと判断しました。直径は25.4μmで、スギ花粉の2/3程度の大きさです。このヒノキの花粉も花粉症の原因となるのは、ご存知のとおりです。

4月29日(松の花粉)
imgp6092@imgp6224@
  4月29日、30日と松の花粉も観測されました。ちょっと種類が違うようなので、2枚の写真を掲載します。カラマツの仲間は球形の花粉ですが、エゾマツの仲間は右の写真のように中央の球に二つの球がくっついているような形をしています。この外側の二つの球は気室と呼ばれ、体積を大きくし、密度を下げることにより風に運ばれやすくしているものです。この写真のような花粉が松の典型的な花粉です。中央の花粉本体の球形部分の直径は43.8μmで気室の直径は31μmです。長さは69.6μmで、風媒花の花粉としては大きいほうです。

4月30日(何の花粉)
imgp6229@imgp6228@
 左の写真は、楕円状で何の花粉かは判別できません。大きさは長径38.7μmで短径が30.4μmです。大きさ的には杉の花粉を押しつぶしたような形です。
 右の写真は三角形で桜や梅に似た花粉ですが、この時期に桜や梅は考えられません。家の近所の梅や桜も全て散っています。あとこの時期で三角形の花粉はかしわやかし、こならなどのぶな科の植物が花粉を飛散させますので、それらのものと思われます。三角形の一辺は37.2μmで、頂点は割れているように見えます。この割れ目のような、色の違うところは、8.2μm程度で、梅や桜の花粉とあまり変わらない大きさですが、見掛けは少imgp6938@1し違うようです。

6月~8月
  6月以降、梅雨入りして、花粉の量がめっきり減りました。やはり、杉・ヒノキの花粉が圧倒的に多いようです。

9月12日(何の花粉?)
imgp6937@1  さて、8月の後半になってから、若干ですが花粉の飛散量が増えてきました。右の写真のような小さな花粉で表面に突起のある花粉が増えてきています。直径は19μm程度で、突起物の長さは、1μm程度です。その他に、大きめで丸い花粉も飛んでいます。。
  こちらも上の花粉と同時期に見られた花粉で、丸く大きめの花粉です。こちらは直径が42μm程度で、表面には何も見られません。
  さて、これらは何の花粉でしょう?わかる方はコメントをいただければ幸いです。 

imgp7118@10月17日(またまた、突起がある花粉)
  上に書いたように8月下旬から9月上旬にかけて突起のある花粉が飛散していました。しかし、今回は直径が36μmと以前のものより大きいようです。また、突起の長さは4μm程度です。これは、以前、観察したキクイモの花粉と同程度の大きさです。しかし、10月中ごろのこの時期にはキクイモは咲いていません。
imgp6938@1  上に書いた花粉と同時期に飛散した花粉で、もう少し小さめの花粉も観察されています。形状はほとんど同じで、大きさが若干小さく、24μmで、突起の大きさは2μm程度です。時期が同じなので、上と同じ花粉かもしれません。しかし、大きさは半分程度です。

imgp7237@12月11日(この年最後の突起がある花粉)
  10月中ごろに見られた、突起のある花粉と同様の花粉です。比べると、まったく同じといっても良いようです。このように、長い期間花粉飛ばし続けるのは何の花粉なのでしょう。

 
以上が、この2006年の空中花粉の観測結果です。

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